建設業許可一般申請
建設業の許可は、建設業法に基づいて、一定規模以上の工事を行うために必要な法的手続きです。
一般建設業許可は、元請けまたは下請けとして一定規模の工事を行う場合に必要とされます。
1.対象業種
一般建設業許可は、建築一式工事、土木工事、舗装工事、電気工事、管工事など、29種類の業種に分かれており、どの業種で許可を取得するかを選択する必要があります。
2.申請の要件
一般建設業許可を取得するには、以下の要件を満たす必要があります。
・経営業務の管理責任者:経営業務の管理責任者として5年以上の実務経験があることが求められます。経営者、取締役、部長などが該当します。
・専任技術者:各業種ごとに、専任の技術者が必要です。技術者は、一定の資格や経験を持つことが求められます。
・財産的基礎:自己資本が500万円以上であることが条件です。財務諸表や決算書で証明します。
・誠実性:申請者が反社会的勢力と関係がない、または過去に法令違反がないなど、事業を誠実に運営する体制が求められます。
3.申請書類の準備
一般建設業許可の申請には、多くの書類が必要です。主な書類には以下が含まれます。
・建設業許可申請書:必要事項を記入し、提出します。
・定款:法人の場合は、法人の設立に関する定款の写し。
・財務諸表:直近の決算書、貸借対照表、損益計算書など。
・経営業務の管理責任者の証明書類:経歴書や職務証明書など。
・専任技術者の資格証明書:技術者の資格証明書や経歴書。
・履歴事項全部証明書:法人の登記簿謄本。
4.申請手続き
必要書類を整えたら、管轄の都道府県知事または国土交通大臣に申請を行います。
申請書類は、法務局や行政書士事務所を通じて提出することができます。
申請後、審査が行われ、問題がなければ許可が交付されます。
5.許可の有効期間と更新
一般建設業許可は、通常5年間有効です。許可が期限切れとなる前に、更新手続きを行う必要があります。
また、許可取得後に経営者や専任技術者に変更があった場合、または事業所の所在地が変わった場合などには、変更届出が必要です。
建設業許可特定申請
特定建設業許可は、特定の工事に関して下請け業者に発注する際に必要となる許可であり、
一般建設業許可に加えて取得が求められる場合があります。この許可は、特に大規模な工事や高額な工事に関わる際に必要です。
1.特定建設業許可の必要性
特定建設業許可は、主に以下の条件に該当する場合に必要です。
・発注金額が一定額以上:元請けとして、下請けに対して4,000万円以上(建築一式工事の場合は6,000万円以上)の工事を発注する場合。
・大規模な工事:特に大規模な建設工事や高額な工事を行う場合、下請け業者との契約が特定建設業許可の取得条件となります。
2.申請の要件
一般建設業許可を取得するには、以下の要件を満たす必要があります。
・経営業務の管理責任者:経営業務の管理責任者として10年以上の実務経験があることが求められます。一般建設業許可と異なり、経験年数が長いことが条件です。
・専任技術者:各業種ごとに、専任の技術者が必要です。技術者は、一定の資格や経験を持つことが求められます。
特定建設業許可の場合、より高い資格や経験が要求されることがあります。
・財産的基礎:自己資本が2,000万円以上であることが条件です。財務諸表や決算書で証明します。
・誠実性:申請者が反社会的勢力と関係がない、または過去に法令違反がないなど、事業を誠実に運営する体制が求められます。
3.申請書類の準備
一般建設業許可の申請には、多くの書類が必要です。主な書類には以下が含まれます。
・建設業許可申請書:必要事項を記入し、提出します。
・定款:法人の場合は、法人の設立に関する定款の写し。
・財務諸表:直近の決算書、貸借対照表、損益計算書など。
・経営業務の管理責任者の証明書類:経歴書や職務証明書など。
・専任技術者の資格証明書:技術者の資格証明書や経歴書。
・履歴事項全部証明書:法人の登記簿謄本。
4.申請手続き
必要書類を整えたら、管轄の都道府県知事または国土交通大臣に申請を行います。
申請書類は、法務局や行政書士事務所を通じて提出することができます。
申請後、審査が行われ、問題がなければ許可が交付されます。
5.許可の有効期間と更新
特定建設業許可も、通常5年間有効です。
許可が期限切れとなる前に、更新手続きを行う必要があります。
また、許可取得後に経営者や専任技術者に変更があった場合、または事業所の所在地が変わった場合などには、変更届出が必要です。
建設業許可申請更新・業種追加
建設業許可を取得した後も、許可の有効期間があるため、その更新や許可内容に変更がある場合は、適切な手続きを行う必要があります。
これらの手続きを怠ると、業務に支障をきたすことがありますので、しっかりと対応することが重要です。
1. 許可の更新
許可の有効期間
建設業許可は通常5年間有効です。許可が有効期間を超えると無効になるため、期限が切れる前に更新手続きを行う必要があります。
更新手続きの流れ
Ⅰ.期限の確認
許可の有効期限を確認し、期限の6ヶ月前から更新手続きを開始することが推奨されます。
Ⅱ.更新申請書類の準備
更新申請には以下の書類が必要です。
(一般的な書類例)
・建設業許可更新申請書:必要事項を記入します。
・定款の写し:法人の場合。
・最新の財務諸表:直近の決算書や貸借対照表。
・経営業務の管理責任者や専任技術者の証明書類:経歴書や資格証明書。
・履歴事項全部証明書:法人の登記簿謄本。
・申請手数料:登録免許税。
Ⅲ.申請書類の提出
準備した書類を、管轄の都道府県知事または国土交通大臣に提出します。審査後、問題がなければ許可の更新が行われます。
Ⅳ.更新の確認
更新が完了すると、新しい許可証が交付されます。更新後の有効期限も確認しておきましょう。
2. 許可内容の変更
変更手続きが必要な場合
許可取得後に以下のような変更があった場合は、変更届を提出する必要があります。
・会社名や所在地の変更
・経営業務の管理責任者の変更
・専任技術者の変更
・業種の追加または変更
・資本金の増減
変更手続きの流れ
1.変更内容の確認
変更が発生した際には、まずその内容を確認し、どの書類が必要かを把握します。
2.変更申請書類の準備
変更に応じて必要な書類を準備します。
(例)
・建設業許可変更届出書:変更内容を記入します。
・変更に関する証明書類:新しい定款、変更後の財務諸表、経歴書など。
・履歴事項全部証明書:変更後の法人登記簿謄本。
・その他の関連書類:変更内容に応じて追加書類が必要です。
3.変更届の提出
準備した書類を管轄の都道府県知事または国土交通大臣に提出します。提出後、審査が行われ、問題がなければ変更が承認されます。
4.変更の確認
変更が完了すると新しい許可証が交付されます。変更後の許可証に基づいて、適切に業務を行いましょう。
事業年度終了届
事業年度終了届(事業年度報告)は、建設業許可を受けた事業者が、事業年度の終了後に提出する報告書です。
この届出は、建設業法に基づき、許可を受けている事業者が年度ごとに行う必要があります。
事業年度終了届の目的
1.許可要件の維持確認
事業年度終了届は、許可要件が引き続き満たされているかどうかを確認するためのものです。
許可を受けた事業者が、許可要件を維持しているかどうかを報告します。
2.財務状況の報告
事業年度終了届では、事業者の財務状況を報告することで、適正な経営が行われているかを示します。
これにより、適切な管理が行われていることを証明することが求められます。
事業年度終了届の提出先
事業年度終了届は、許可を受けた都道府県知事または国土交通大臣に提出します。
提出先は、許可を取得した地域や管轄に応じて異なります。
事業年度終了届の内容
事業年度終了届には以下の情報が含まれます。
1.事業年度の報告書
・直近の事業年度の財務諸表:決算書や貸借対照表、損益計算書など。
・事業報告書:事業の運営状況や業績概要など。
2.経営状況の確認
・経営業務の管理責任者や専任技術者の情報:変更があった場合、変更内容を記載します。
・会社の組織や資本金の情報:変動があった場合、その内容を報告します。
3.その他の必要書類
・履歴事項全部証明書:法人登記簿謄本(変更があった場合は更新版)。
・その他、指定された書類:地域や申請内容に応じて追加の書類が必要な場合があります。
提出時期
事業年度終了届は、事業年度が終了してから一定期間内に提出する必要があります。
通常、事業年度終了後3ヶ月以内に提出することが求められますが、
具体的な提出期限は地域や管轄により異なるため、確認が必要です。
事業年度終了届の重要性
・法的義務:建設業法に基づく法的義務であり、適切に報告しないと、罰則が科される場合があります。
・許可の維持:適切な報告を行うことで、許可の維持や更新に支障がなくなります。
建設業許可申請に関するご相談
近年、建設現場において許可証が求められることが増えてきています。
建設業許可では様々な書類(財務諸表、工事経歴書、実務経験証明証、そのほか注文書請書)を準備して整合性を取らなくてはいけません。
ご自身で対応しようとしても複雑であり、その貴重なお時間は本業に費やしたいことと思います。
当事務所ではご依頼主の事務所に伺い、必要書類を一緒に準備していき、建設業許可を取得するという流れで進めていきます。
分からないことがあればすぐにご相談していただき、対処していきます。